やっぱりおかしい！裁判員制度 １１・２９講演と学習集会

事務局長です。

１１月29日、広島市のアステールプラザにおいて、とめよう戦争への道！百万人署名運動　広島県連絡会主催の「やっぱりおかしい！裁判員制度　11・29講演と学習集会」が開催されました。

主催者の開会挨拶に続いて、集会に先だって行なわれた街頭での裁判員制度に対するシール投票についての報告がありました。
テレビCMに4億円を注ぎ込むなどして行なわれている政府の大々的な広報のせいか、ほとんどの人が裁判員制度のことを知っており、しかも自分なりの意見を持っていました。
結果は、反対168、わからない83、賛成104。
本田兆司弁護士の講演内容は概ね以下のとおりでした。

 

 

裁判員制度を導入するにあたって政府は「裁判官には社会常識がないから国民が参加する」といっているが、裁判員裁判は第一審のみで高等裁判所や最高裁判所には適用しない。
政府の導入理由と明らかに矛盾している。
裁判員の数は6名であるが、50～100人の候補者を選ぶ。
80％の人が判員になることに反対しているため大幅に候補者を水増ししている。
裁判員は証人、被告人に対する尋問を行なうことができるが、これが法廷を復讐の場、弾劾の場にするおそれがある。
裁判員は事実の認定、法の適用、量刑の決定に関るがこれに必要な専門知識もなく、詳細に証拠資料などを調査する時間もない。
したがって、裁判は裁判官主導になる。

裁判員候補者に選ばれると、書面アンケートが送られてくる。
その後、裁判長による面接審査が行なわれる。
ここでは、義務教育終了の有無、前科（罰金以上）、心身の故障の有無、職業、経歴、刑事起訴の有無、事件や被告人との関係など洗いざらい聞き出される。裁判長はこれらのことを公務所に紹介することもできる。
個人のプライバシーは一切無視される。
裁判員法の根拠が憲法にない、公平な裁判所（憲法37条1項）違反、裁判官の独立（76条）違反、思想・良心の自由（19条）違反、苦役（18条）違反と裁判員法は憲法違反である。
特に、18条苦役「何人も・・犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服せられない」違反は、裁判員制度を徴兵制と同じものにしている。
国民の80％が反対している何れ裁判員制度はつぶれる。

質疑・応答の後、参加者の学生から法政大学弾圧で不当拘留されている学生の保釈金カンパの要請が行われました。

最後に主催者から、今後も裁判員制度をなくしていくため、職場・地域での学習会の開催、署名活動の取組みを広げていく。
また、「裁判員候補者名簿に載った」という
通知が郵送されてきたら、直ちに「裁判員制度はいらない！　大運動」事務局に知らせて欲しい、などの行動提案がありました。

最高裁、麻生政権・法務省、日弁連執行部に、裁判員制の廃止を叩きつける闘いの開始となったこの集会は同時に、「裁判員制度廃止　11・22大行動」　、そして「星野奪還11・29集会」と一体のものとしてかちとられました。

■裁判員候補者名簿記載通知が郵送されてきたら…直ちに…連絡を！
                                                     〒160－8336　
        新宿区西新宿3－2－9   
                              新宿ワシントンホテルビル本館2406
　　　　新都心法律事務所

　　
      TEL [phone]　
      FAX [phone]
 　　
      URL: http://no-saiban-in.org/